登場人物
タクト(仮)
青年
少年
舞台の中央に一つの箱、下手側から順に、青年は下手側を、タクトは客席側を、少年は上手側を向いて座っている。
タクト 「あれから何年経ったかなぁ…」
青年 「なんだ?どうした?」
タクト 「余韻に浸るのって何回目だろうな」
少年 「余韻?」
青年 「簡単に言うと、昔を思い出すってこと」
少年 「へーっ、どんな余韻に浸ってるの?」
タクト 「福島県いわき市育ち」
少年 「余韻というか自己紹介じゃない?それ」
青年 「今は成増に住んでるけどね」
タクト 「…そんなのはもう知ってることだよ」
青年 「あ、そういえば好きな食べ物は何?」
タクト 「あー…、…寿司が食べたいなぁ…、」
少年 「寿司!美味しいよね!!僕も一時期寿司屋を目指してた時があったよ!」
タクト 「まあ、今はあんまり食欲ないけどな〜」
青年 「一人暮らししてるとな、本当にとりあえず栄養に飢えるから今のうち食べれる物は食べといたほうが良いぞ〜?」
タクト 「食欲ないとか言ってる場合じゃないよね…」
青年 「そうそう、…寿司かー、あのさ、俺の友達にマシュマロ好きをやたら強調して、かつ東京駅のマシュマロじゃないとダメとか言う女子力アピールするやつがいるんだよ〜、そいつにマシュマロ寿司でもお見舞いしてやろうかな」
少年 「まあまあ、いいじゃんいいじゃん」
タクト 「何言ってんだろ…」
青年 「本当、なんでマシュマロ好きをアピールしてるんだろうな〜」
タクト、遠くに高校生の姿を見る
タクト 「あっ、青春してんな〜、高校一年生かな?」
青年 「確か高校の時は演劇部だったんだっけ?」
タクト 「そうそう、あの頃は演劇部が楽しそうに見えたんだよな〜…」
少年 「なんで演劇部に入ろうって思ったの?」
タクト 「先輩たちの演技が、とても楽しそうに見えてたからかな…?」
青年 「演技って奥が深いし、面白いもんな」
タクト 「………これから先、ちゃんとやっていけるかな…?」
青年 「…大丈夫、先輩方は優しいし、同期もやかましいくらい面白い人ばっかりだし、すごく毎日が楽しみになる!それにすごく落ち着ける場だし、ほたぴょんって言うアイドルもいるんだし!だから、不安にならないで楽しめば良いと思うよ?」
遠くから声
「おおい、タクト、なに一人でブツブツ言ってるんだ、早く来いよ」
タクト、しばらく動かない
少年、青年、客席の方をじっと見、退場
青年、退場の途中で一冊の台本を置く
タクト、退場しようとするが、一冊の台本を見つける
タクト 「おおい、誰か台本置きっぱだぞー?…これが次にやる劇かな…?おお、面白そう…キャストがすごく活き活きしてそうだし、それに、スタッフもやりがいのありそうな話だ…、公演が…7月末、ふむ、これをやるのか、よし、頑張ってみようかな…」
タクト退場
脚本:吉田拓人
〜comment〜
下手な台本っぽいやつを書く暇あったら、勉強しろって話でしたね。あ、脚本志望とかそんな意味ではないので、はい。
マシュマロは無印○品派です。
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